誕生日おめでとう!

今日は蒔原美佳さんの誕生日です。


主人公の中学時代のクラスメイト。かつての憧れの人。
あのクリスマスの日、約束の場所に来なかったことで、トラウマの原因を作った人。


なぜ来なかったのか…その事実は数年後、再会した時に語られる。


そして、とある少女によって、あのクリスマスの日の「真実」を告げられる。
だけど、それがすべてだろうか?
本当に蒔原さんは主人公を陥れようとしていたのだろうか?
実はその少女の思い込み、もしくは口実や嘘だったのかもしれない。
もしかしたら、あの日すれ違いがなければ運命は変わっていたかもしれない。


主人公はあの日、トラウマを背負った。
だけど、こう考えることはできないだろうか。
蒔原さんも何らかの傷を負った…と。
一生懸命アプローチをしてくれた男の子がクリスマスにデートに誘ってくれた。
多少なりとも気がなければ、誘いにのらないだろう。
…なのに彼は来なかった。待ちぼうけをくらってしまった。
「なぜ?」と思ったに違いない。
そして、彼から避けられていた…とも考えられるが、
彼女自身も事実を確認しなかった。数年後に気になって問いかけているのに。
彼女も傷を負い、そして事実を知るのが怖くて聞けなかったのではないか…と。
傷ついたのは彼だけはない。彼女も傷ついた…そんな可能性もある。


数年後、彼女は事実を知ることができた。
いや、理解できた…といった方がいいかな。
もし彼女があの日、傷ついていたとするならば、
事実を聞けるようになったということ、
あの日のことを「過ぎたこと」と思えるようになったことは
彼女にとって大いなる進歩なのかもしれない。
彼がトラウマを克服したのと同様に、彼女も前に進めるようになった…と。


蒔原さんについてはまだまだ興味深い。語る人が少ないだけ、議論の余地がある。
これを機に、考え直すのも一興ではないか。


あの少女が語る「真実」だけが「真実」ではないのです。


蒔原さん、誕生日おめでとう。