アマガミSSのSSって…? - 19 -

アマガミSS 桜井梨穂子編 第三章「ヒキツギ」の感想。


以前、よくtwitter上で「桜井梨穂子編は面白い」などという話を聞いた。
先入観のようなものがあるかもしれない。
「面白いと期待していたら案外…」というのもあるかもしれない。
ただ一つ言えることは「面白いと私は思う」ということ。


梨穂子は相変わらず可愛らしい。
梨穂子を応援する周りの人の描写も良く描かれている気がする。
茶道部のるっこ先輩&まな先輩コンビに、電話だけだったが香苗ちゃんも。
そういえば梅原も純一に話をしてたか。(ゲームでは後のラブレター発射につながる)
梨穂子の純一への想いも、
貼ってある写真や初詣のお誘い、初詣の絵馬、香苗ちゃんとの電話などから
作中に何度も見られる。
そんなふうに梨穂子と梨穂子の周りの描写がしっかりと描かれていた。


ところが純一は梨穂子に特別な想いはまったくない。
梨穂子の胸とか性的な面では意識しているが、
特別な人としてはまったく意識していない。
梨穂子との会話もいつも通りだし、
梅原との会話でもごく当たり前のように「幼馴染」と言いのける。
ありがちな照れ隠しではなく。
また、バスタオル一枚で梨穂子の前に現れても慌てるそぶりもない。
(さすがにタオルが落ちた時は慌てたが…)
梨穂子に対する特別な想いはまったく感じられない。
描かれていないという意味ではなく、そういう描写である。


そんな純一と梨穂子がどうなっていくのか。(純一は梨穂子に振り向くのか?)
第三章まで進んだが、良く言えばゆったりしている。
悪く言えば、まったく話が進んでいない。
前回も触れたが、先が分からない。どんな展開になるのか分からない。
本当に次で最終章なのか?と思えるほど。
どんな風に終わらせるのだろう?そう考えると楽しみで仕方がない。




ところで、今回の話で嬉しかったことがある。


それは以前『恋はあせらず』の感想で書いたことが、
『星』を聞いたとき、ソエンルートを思い出したことについて、だ。
『星』を聞いて、桜井リホを思い浮かべてしまい、
もしかしたら梨穂子編はソエンルートの話ではないのか?と想像してしまった。
第一章、第二章と進むにつれ、純一の梨穂子に対する特別な想いのなさがはっきりし、
このままソエンルートなのか?と頭の隅で考えてしまった。


でも、そうではないと第三章で判明した。
梨穂子が言った「私はアイドルにならない」という言葉。
そして理由は「純一(と美也)と一緒に過ごせなくなるから」であった。
梨穂子が遠くへ行ってしまわないと知って、嬉しかった。
ずっとそばにいると分かって、嬉しかった。
思わず叫んでしまうくらい、ちょっぴり涙が出るくらい、本当に嬉しかった。


確か、次の話のタイトルは「サヨナラ」だとのこと。
悲しい話が想像されるかもしれないが、私はそうは思わない。
だって、梨穂子が遠くへ行かない限り、梨穂子はいつまでもそこにいてくれているから。
純一が梨穂子に振り向いてくれさえすれば、梨穂子はいつでも受け止めてくれる。
だって、彼女は純一のそばにいつもいるから…。
だから、悲しい結末なんてなるはずがない。
そう思っている。


それにもしかしたら「二人のあやふやな関係」に「サヨナラ」なのかもしれないし…。




とにもかくにも最終章を待ちたい。
非常に楽しみでしょうがない。




以下、そのほか気になったこと。


その1 パラレルワールド(?)
この第三章の創設祭やその前後の話がちゃんとつながっているのに驚いた。
七咲逢編であった高橋先生泥酔の話、
ちょくちょく見られた、美也&紗江ちゃんの二人のクリスマス話。
何編かは忘れたが、一年生3人がクリスマスパーティーしよう、という話。
ここにきて、少しだけどパラレルワールド感が味わえた。
欲を言えば、早くから出しとけよ…とか思ったり、思わなかったり…。


その2 絢辻さん
茶道部コンビ(るっこ&まな)が絢辻さんについてコメントする…。
なんというか、やっぱり絢辻詞編への布石感がある。
どんな布石かは知らないが、完璧な優等生を描いている。
(一方で、前回までに妙な“間”が入り、緊張感があるシーンがあったりする)
絢辻詞編が非常に気になるところ。


その3 しゅないだー
しゅないだーが出てこないのは、何か意味があるのだろうか?
ゲームではしゅないだーは主人公との思い出の品のはず。
それがないということはどういうことだろうか…?
その思い出を描く必要性がなかったのかな?
結構、しゅないだーの役割を香苗ちゃんが負っているような気がする。


以上。次回を楽しみに待ちます。



その18 桜井梨穂子編 第二章「テツダイ」
その20 桜井梨穂子編 最終章「サヨナラ」



あれ?りほっち…?