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「ぬくぬくまーじゃん」体験記その6。


アマガミパートのエピローグ。


前回「美也のお姉さん」にて、主人公は大事にしてたお宝本を処分した。
そして、あまり人に話したがらなかったトラウマの話を、彼は話した。
このエピソードだけでも主人公が変わろうとしているのが読み取れた。
それも、「恋をすること」ではなく。「恋が成就すること」ではなく。
さらにエピローグにおいて、それがより強く表れていた。


主人公がお世話になった人を招待してカレーパーティーをする…という話。
主要な登場人物が集合し、和気あいあいと楽しく過ごすエンディング。
TLSシリーズで言う3の「卒業パーティーエンド」に近いエンディングだろう。
「お話」っぽく感じるかもしれないが、私は好きだと感じた。


主人公は本編冒頭においてトラウマを抱える。
だが、この「ぬくぬくまーじゃん」で主人公はトラウマを乗り越える。
本編と違って恋愛によってではなく、
親しくなった人たちに協力してもらいつつ、自分の力で乗り越えていった。
恋愛SLGにしてみたら、
主人公とヒロインが恋人同士にならないことはバッドエンドなのかもしれない。
でも、どうして“バッド”なのだろうか?
ヒロインや友人、先生など、多くの人と出会い、
多くの思い出と経験を得て、成長することができた主人公の結末は
はたしてバッドエンドなのだろうか?
私は違うと思う。
仮にゲーム中において恋人関係になれずとも、その経験は無駄ではないだろう。
一生懸命になった経験、楽しかった経験、ほろ苦い経験、
その経験は後々実を結ぶ…そう思うのだ。
そう考えると、大切な人たちの存在に気づき、
ツラいと思っていた過去を乗り越えることができた彼のこのエンディングは
この上なくハッピーなエンディングだろう。


また、裡沙ちゃんや絢辻さんなど、
主人公と恋人関係にならずにより良い方向へと向かいつつあった。
裡沙ちゃんは自分の過ちから前に進むことを決意し、
絢辻さんは人との関係について考えが変わったような行動が見受けられた。
ヒロインだって前に進む、そう感じることはできないだろうか?
主人公と恋人同士になって、2人は幸せと思えるエンディングを迎えることがあるが、
そんなものはキッカケの一つに過ぎない。
例え主人公と恋人同士にならなくてもヒロインは変われる…
このエピローグからそれが読み取れる。
主人公と恋人になれなくったってヒロインが幸せになれないわけがない。
より良い方向へ向かいつつ、その先は描かれなかった。
だが、その先を想像すると非常に楽しい。
二人はどのように幸せになるのかな?と。
いや、二人だけでなく、他のヒロインも。


実はエピローグの前に以下のようなことを考えていた。
「お宝本(変態紳士の象徴?)とトラウマという
 多くの方が思うアマガミ主人公の特徴の脱却ではないか?」と。
ある意味、正しかったのかもしれない。
「彼は普通の高校生だ」
お宝本を処分し、トラウマを過去のものにしたことで、
多くの方の持つアマガミ主人公のイメージを払拭させる…
そんな印象を持った。


以上はあくまで私個人の感想。
だが、私はこのエンディングに対して、
ただのおまけのエンディングのようには感じていない。
本編の中にはなかったもう一つのエピローグ…そんな風にとらえている。
素晴らしいエンディングだった。


ぬくぬくまーじゃんで一つの物語が描かれ、終局した。
この終局の先を想像するのは非常に楽しいものだと思う。
主人公はどんなふうにこれからを過ごすのか?
ヒロインは?他のキャラクターは?
これから先は想像するのが楽しい。それ以上は描いてほしくない。
だから、アマガミ自体が終局した感じが個人的にしている。
だけど、私のアマガミは再び始まった感覚がある。
こうして、アマガミについていろいろ考える事ができるのだから。


まだキミキス編が残っているが、ぬくぬくまーじゃんを私は楽しんだ。


本編もぬくぬくまーじゃんキミキス編もやっていない。
キミキス編をプレイして想うことがあればここに投下しようと思う。
とりあえず、ここで一つ区切るとする。


「キビトランドの決戦」「美也のお姉さん」