ボクの嫁 私の嫁 〜その16

1年ぶりくらいに書いてみよう。


星乃さんとの思い出。


初恋の人。
私の初恋は水澤摩央という年上の女の人。
無邪気だけど、ときに年上らしく振舞って、お姉さんっぽく接する。
それでもお茶目なところがあって、冗談を言い合って、歳の差を感じない。
ときに甘えてきたりもして、どちらが年上?なんて思うこともある。
いろんな一面を持っている…そんな女の子だった。


……だった。
彼女の高校受験をきっかけに、疎遠になって…
彼女が高校進学してからはまったく接しなくなった。
そして、ちょっと見ない間に彼女は綺麗になって、近づきがたくなった。
不思議なもので、遠く離れてしまうと気持ちも離れてしまう。
彼女への想いはいつの間にか隠れてしまった。


高校入学してすぐのこと。
高校の勝手がまだ分からず、クラスの子の顔と名前が一致していないとき、
提出物回収で四苦八苦していると、何も言わずに手伝ってくれた娘がいた。
それが星乃さんだった。


単純なもので「優しくされた」それ以降、星乃さんが気になってしょうがなかった。


その星乃さんが転校すると聞いたとき、
脳裏に浮かんだのは「離れたら終わり」という言葉。


ただでさえ親しくなかったのに、距離ができたら…本当にそれきりになってしまうだろう。
今度は想いが結ばれるように。
距離の差なんて関係ない、そう思えるような関係を築ければ。
今度は失敗しないはず。僕の恋はこれからだ。


つづく?


その15
その17


明日は星乃さんに会えるかな?