アニマルッ!

アマガミ precious diary」棚町薫編 第7話の感想。


あらすじ。
薫が男子に対して激しく怒っていた。
それを目撃した純一は薫を止めに入る。
そして、純一は薫を追いかけ、怒りのワケを聞く。
薫の怒りのワケとは…?


ゲームで言うと、デアイレベルのイベント。
前にこの日記で、省くのかな?と触れたこともあるイベント。
田中さんの恋についてのお話ですね。


正直言うと、ここでこの話が来ることは予想していなかった。
と、いうのも前回の話が河原の話で、
今回は物語の終盤に向けて話が加速し、物語が大きく動くかな?
と想像していたからだ。
だけど、そうではなかった。
田中さんの恋について触れ、物語も大きく進展した様子は…ないと思える。


前回の様子から物語が結末に向けて動くと勝手に予想していただけに、
「なぜ、今になってこの話を出したのか?」と
個人的に、このお話には違和感(肩すかし感?)のようなものを感じる。
だが、同時に考える部分もある。
ゲームと順序を変えて描く意味だ。


ゲームで、このイベントは序盤だった。
親友の恵子の想いを笑いものにする男子に対して怒る、
薫の田中さんに対する想いが垣間見えるとともに、
純一への想いをあやふやにしていた薫にとって、
田中さんの行動はおそらく今後の薫の行動に少なからず影響を与えていたと思う。


この「precious diary」では少し違う。
物語も終盤(…のはず)で、純一への想いも、多少なりともはっきりしてきた。
二人の関係も少しずつだけど進歩してきた。
それは田中さんが羨むくらい。そして、田中さんが行動に移すくらい。
薫の行動が、田中さんの行動に影響を与えている。
ゲームとは違う。まったくの逆の展開。
二人の関係が端から見ても、特別な関係になっていることが分かる話と言える。
だけど、それだけなのか?
実はまだよく分からない。
もしかしたら、今後の話の展開によっては
この話の役割が変わるかもしれないと思っている。
なので、この話は今のところ、以上で終えておく。




そういえばの話だが、棚町薫編は「暴力」表現がないなと思う。
「暴力」というと聞こえが悪いが、まあ、殴る・蹴るといった類のこと。
ゲーム内では主人公を殴る・蹴るシーンが少なからずあった。
アンソロなどでは薫が出れば必ず殴るシーンが出た。
そこから、多くの人に「薫=殴る」という図式があるのではないか、と推測されるほど。
(なお、私はこの「薫=殴る」という図式が好きではない。)
だが、このprecious diaryでは薫は殴らない。
今回こそ、机を蹴り飛ばすシーンがあったが、
ゲームのような胸ぐら掴むというシーンはなかった。
直接、人に危害を加えるシーンというのがなかった。


なぜ殴るシーン、もとい暴力シーンがないのか真意は分からない。
殴る描写を描くことに物語等で問題が発生するのかもしれないし、
殴る描写が難しいのかもしれない。
だが、個人的にこの殴らない描写は好き。
先ほど言ったように「薫=殴る」図式が嫌いだから。


私は女の子が殴るシーンが多くあると、その女の子は暴力的な女の子だと認識してしまう。
だが、私は薫は普通の女の子だと思っており、暴力的な女の子ではないと思っている。
(一応言っておくが、暴力的な女の子が普通ではないという意味ではない。)
確かにゲームでは殴る描写はいくつかあったが、
そのほとんどが主人公に対するツッコミのようなものであり、
軽くはたくくらいのものがゲームで誇張されていると私は認識している。
それをコミック等でガンガン薫が殴るのを見ると、その薫は違う薫に思えてしまうだろう。
そして、私の中の薫のイメージと異なり、不快に思ってしまうだろう。
だが、このprecious diaryでは薫は殴らず、
普通の女の子というのが強調されているように感じる。


そう、この薫は普通の女の子。どこかにはいそうな普通の女の子。
そして、アマガミは普通の女の子と普通の恋愛をするゲーム。
だから、非常にゲームと合っていて、非常に良いと思うのだ。


思い起こしてみると、純一にトラウマ描写がないが、
もしかしたら主人公がどこにでもいそうな普通の男の子というのを
強調させる効果があり、物語に入り込みやすいという効果があるのかも…しれない。




さて、田中さんの恋は実らなかったが、
次回から純一と薫、二人の関係はどうなるのか、楽しみにしたい。
そして、この話に意味はあったのか…見ていきたい。


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