アマガミSSのSSって…? - 18 -

アマガミSS 桜井梨穂子編 第二章「テツダイ」の感想。



第一声としては梨穂子が可愛かった。


梨穂子の描かれ方がすごく愛らしく、
梨穂子の恋の応援・相談にのっている香苗ちゃんの描写も見てて、楽しかった。
純一との仲を発展するための計画を練ったり、
電話で純一から何をプレゼントしてもらおう、なんて話をしたり…
でも、梨穂子自体はノンビリしていて、梨穂子らしいなぁ、なんて思った。


一方の純一は、梨穂子を異性とは認識しつつも、
幼馴染、友人としてしか見ていない描写がいくつもあった。
茶道部コンビの「梨穂子から噂を聞いている」と聞かされた時、
今までの純一なら「どんな話をしているのだろう?」ともっと気になってもいいはず。
しかし、深くは聞かないし、あまり気にしてはいない。
クリスマス・イヴの日、
茶道部の手伝いとはいえ、ゲーム本編でいう「女の子と過ごす夜」なのだから、
今までの純一なら、もっと意気揚々としているはずなのに、
創設祭直前、部屋でボーっとしていた。
梨穂子からプレゼントをもらったとき、
やはり今までの純一なら「やった!!」などと大喜びしてもいいはずなのに、
普通に「ありがとう」と言うだけ。
しかも、梨穂子へのプレゼントすら用意していない。
それは、他のヒロイン編と比べると、
現段階において、梨穂子が特別な存在ではない、と思っているのが読み取れる。


そんな純一を見ていると、さっきのノンビリしている梨穂子を見て、
つい梨穂子を応援したくなってしまうし、
二人の関係は進展するのかな?なんて思ってしまう。
非常に次の展開が楽しみである。




また、次の展開が気になる要因としては、
二章の段階で「クリスマス」が終わっていることもある。
ゲームではクリスマスまでが描かれており、それ以降はエピローグの話になる。
つまり、本来はゲーム終了のところ。
ゲームを越えて、何をどう描こうとしているのかと考えると、
非常に気になってしまう。予想がつかない。
今までのヒロイン編ではなかった展開のため、やはり今後の展開が楽しみである。




ちなみに私は「クリスマスで終わらないこと」を知っていた。
以前見た公式サイトのあらすじを覚えていたからだ。
これについて、その時は何も思わなかったが、
こうして今視聴している段階だと実に面白い展開だと感じる。


先も書いたが、
クリスマスが物語の終わり、それ以降はエピローグというのが今までだった。
ゲームと同じ。
ところが梨穂子編はそうではない。
ゲームとは違う流れということに怒りは感じない。むしろ、楽しみに抱いている。


なぜなら「アマガミ」というゲームは
「クリスマスまでに好きな女の子に想いを伝える」というのが目的のゲームであるが、
そのゲームで主張していることは
決して「クリスマス」というシチュエーションでなければいけないものではないから。
アマガミ」が伝えようとしたものは「クリスマス」でなくても伝わると
思っているから。


例えばの話で、「アマガミ」から話はそれるが、
キミキス」のコミカライズの話をする。
キミキスにはいくつかのコミカライズがあるが、
「various heroines」「スィートリップス」というものを例に挙げよう。
ともにオムニバス形式のコミック。
キミキス」は学園祭までに好きな女の子に想いを伝えるのがメインのゲーム。


ところが、「various heroines」では
描かれたヒロイン編すべてが学園祭で終わりという展開ではなかった。
サードヒロインの祇条深月編では学園祭後にゲームでいう大きな展開が待っていた。
フォースヒロインの二見瑛理子編では学園祭というものはなかったし、
季節もキミキスの季節である夏ではなく、冬が舞台だった。
では、二つともキミキスと呼べるコミカライズではなかったか?
そんなことはなく、キミキスの描写を見事に再現し、
キミキスが伝えたかったものを描いていたのではないかと思っている。


一方、「スィートリップス」はどうだったか?
この作品、実は1話完結式。
そのため、お話によっては学園祭は全くないし、
主人公とヒロインが付き合うところ、
およびゲームで言うエピローグまで描ききってるものもある。
では、これこそキミキスと呼べないのか?
中途半端なものになっているのか?
いや、違うだろう。
物語は確かにエピローグを描いたものもあるが、
主人公とヒロインの恋愛はどんな恋愛なのか、しっかり描かれ、
そこに注ぎ込まれた想いもちゃんと抽出できている。
ちゃんと「キミキス」である。


そんな風に、ゲームのように「クリスマスまで」という縛りで描く必要はないし、
そうでなくても大事なことは描けるし、魅力も出せるはずだろう。
むしろ「クリスマスまで」の流れに重きがいって、
本当に描くべきことに力がないこともあったのではないか。
こうした「クリスマスまで」という縛りがなくなったことで、
本当に描くべき「『アマガミ』が伝えたいこと」がクローズアップされ、
より純粋に「アマガミ」を楽しむことができる…そう思っている。


決して「クリスマスまで」という、ゲームと同じ流れはつまらないという意味ではない。
まあ、同じ展開ばかりだと面白くないという想いは多少あったかもしれないが。




さて、梨穂子編は私達に何を見せてくれるのだろうか?
今後の展開に注目したい。




以下、その他、気になったこと。


その1 絢辻さん。
一体何をしたら、申請書一つであそこまで疲労困憊するのだろうか?
それはともかく、最近、絢辻さんの出番が増えているのは次の絢辻詞編の布石か…?


その2 他のヒロイン。
あれ?森島先輩と薫は出てきたっけ?見落としていたか?
私は一向に構わんが。


その3 茶道部
そういや、茶道の部員数について、前回あたりに疑問に思っていたが、
存続危機とか、そういう話にもっていくためなら、
そういう改変もあるのかなぁ…なんて考えたり。


その4 美也
どうも美也は今回の話も関わりが薄そう…。
美也編の布石がどこかに…?なんて思っていたが、もういいか。




話がそれたりもしたが、以上が二章の感想。
次回以降ははたしてどうなるのだろうか?


その17 桜井梨穂子編 第一章「オモイデ」
その18 桜井梨穂子編 第三章「ヒキツギ」




りほっちが手袋を取り出した
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