アマガミSSのSSって…? - 32 -

アマガミSS 桜井梨穂子編を視聴したところで、
再び『恋はあせらず』のCDを拝聴した。
『恋はあせらず』『星』がアマガミSSにおいてどんな歌であったか、
今一度、聴くために。
そして、11月に購入した段階ではネタバレを恐れ、聴かなかったモノローグも
あわせて聴いた。


『恋はあせらず』『星』
以前、桜井梨穂子編の感想で書いたことがあるが、
最初、私はこの曲を聞いてネガティヴなイメージしか持たなかった。
梨穂子の一途な想いがこの曲には描かれているが、
その想いが主人公に伝わらず、梨穂子が遠くに行ってしまうのではないか…
そんなイメージだ。
「変われないところも〜」なんて歌詞は特にそういうイメージを持たされた。
ゲーム中、梨穂子は何も変わることはなかった。
なお、他のヒロインたちには明確な変化が見られたりする。
そんな梨穂子が変わる話…それはソエンルート。
つまり、ソエンルートの梨穂子が描かれる…なんて想像をしていた。
しかし、アマガミSS桜井梨穂子はゲームの梨穂子と違った。
アマガミSSの梨穂子は純一から離れたくなくて、アイドルの道を進まなかった。
梨穂子は純一のそばにずっといることを選んだ。
予想と違ったが、たまらなく嬉しかった。


アマガミSSでは終始、梨穂子に変化はなかった。
劇的な変化はなかった。
でも、それはゲームでも同じだった。
何も変わらない、だけどゆっくりと変化していく…
それが梨穂子とアマガミ主人公との関係だったはずだから。


ノローグも梨穂子の想いが描かれていた。
香苗ちゃんや茶道部の先輩に応援されていることも語っていた。
純一が梨穂子の想いについて気付いていない(?)ことについて、
今のままの関係でいいと述べていた。
だけど、そこには少し違和感を感じる。
積極的に動くのを嫌がっているのは分かる。
なぜならば関係が崩れたくないから。
もし下手に告白をして、断られたならば今までの関係は保てず、ギクシャクするだろう。
だから梨穂子は告白できなかった。私はそう思っている。
現にクリスマスデートでそれらしいことを述べている。
では、純一と恋人になりたくなかったのか?と言えばそれは違う。
ゲームでしゅないだーに想いを語っていたように
純一との関係について一喜一憂していたと感じている。
最近仲が良いということ、キスしちゃったこと、
ときには純一と関係が進まないため不満を口にすることもあった。
また、サンタさんにも純一との関係について毎年お願いをするほど、
純一と恋人関係になることを望んでいる一面もある。
動きは見せないまでも、純一と恋人になりたいという想いは
「もしよかったら…」というレベルではない、と私は思うのだ。
だけど、アマガミSSの梨穂子ならば、それほどの違和感はないような気がします。


次回予告のBGMは「spicy or spacy」。
確かに梨穂子編はspacy(ぼんやりした)な一面が多かった。
だけど、spisy(スパイシー、辛みがある)一面はほとんどなかった気がする。
いや、違うか。
本当ならばガッカリする場面のはずなのに、
梨穂子がそうと受け取らず、良い思い出に変換しているのだ。
例えば、物語冒頭の中学3年のクリスマスの話。
デートだと思ったら、純一の別の娘へのプレゼント選びに付き合わされた…という話、
本当ならばショックを受けるところなのに、
「楽しかった」と言ってのける…というのは実にぼんやりしているだろう。
梨穂子の性格が表れていると言えるだろう。


アマガミSS 桜井梨穂子編は
桜井梨穂子ののんびりした性格と日常、好きな人を一途に想い続ける姿、
変わらないけれども、少しずつ変化していく関係が描かれていた。
そして、それらについて、曲やモノローグにも描かれていた。
桜井梨穂子編は純一と恋人関係になれずとも、十分に楽しむことができた。
また、ゲームとは違う展開にどうなっていくのだろう?と想像し、楽しむことができた。


以上、「恋はあせらず」および桜井梨穂子編の感想でした。


『恋はあせらず』感想
その0 購入し、視聴するまで
その17 桜井梨穂子編 第一章「オモイデ」
その31 『恋はみずいろ』感想
その33 『嘆きの天使』感想