清く恋しく美しく

アマガミを手掛けた高山箕犀氏が原作として関わるアニメが放送開始された。
その名も「セイレン
セイレン」とは“清廉可憐”や“清らかな恋”という意味が込められているそうな。
そんなセイレンを視聴しての感想をしたためようと思う。


まず、第一話「ケツダン」を視聴した。


私の感想はこの一言につきる。
「ゲームを作りなさい」と。


第一話ということで非常に導入が多い話だったと思う。
いろいろなヒロインたちや登場人物が顔見せ程度に登場していた。
そのたびに時々感じる微妙な間がある。
主人公が「どうしようか」など、迷う間である。
おそらくアマガミやノベルゲーに慣れ親しんだ者なら理解できるだろう。
そう、“選択肢の間”である。
セイレンは“見えない選択肢”および“その話では明かされないルート”があると、
公式から明言された。
例えば、夏期講習に…
ニア・参加する
 ・参加しない
というような選択肢が“見えないながらも”あるのだ。


この“見えない選択肢”に何とも言えないモヤモヤを感じる。
私はノベルゲーなどで“選ばなかった選択肢”が気になってしょうがない。
セイレンは表に出ない裏情報がありすぎる。
そして、セイレンは表に出ない裏情報を公式がここぞと出してくる。
全部の情報が出てくるのか不明な状態で。
“選択肢”が気になったところは明かされるのか、とてもモヤモヤする。


おそらくゲームのシナリオをアニメに落とし込んでいるのだろう。
それも1本道ではないシナリオ。


話は少しそれるが、
あらゆる選択肢の果てにいろいろな方向から眺めることができるゲームがある。
主人公がとある選択をした末に、ヒロインはこういう選択をしてこう動く。
いくつかの選択やルートを経て俯瞰的に覗くと、
このヒロインはこんな娘だったのか、こんな一面があったのかと気づかされる。
ご存知の方も多いでしょう。そう、「アマガミ」というゲームだ。
アマガミというゲームの続編という立ち位置にあるからこそ、
セイレンアマガミというゲームに近いモノがある。
ならば、アマガミのように、自分の手であらゆる選択をして、
あらゆるルートをこの目に見て、あらゆるヒロインの一面を見たいと思うのだ。
1本道のアニメならば、そのように多面的に見ることはかなり限られてくる。
それはとてももったいない。
アマガミの魅力は、ヒロインたちの魅力もさることながら、
あらゆるルートを経ることで、ヒロインを深く見ることができる、
そんなゲームとしての、1本の物語では味わえない面白さがある。
もしかしたら、セイレンもそうではないだろうか。


アマガミはごく普通の男子高校生と女子高生の何の変哲もない青春物語である。
特殊な能力や設定、世界観などない。
どこにでもいる普通の学生の恋愛があるだけだ。
そこにほんの少しアクセントに突飛的な言動を入れてあるだけ。
シナリオだけ見れば、どこにでもありそうな物語。
それを自分の手で覗くからこそ面白い。


セイレンもその手の類だと思っている。
おそらくごく普通の男子高校生と女子高生の普通の恋愛が展開されるだろう。
たびたび突飛的な言動があるだろう。
やはりどこにでもありそうな普通に物語だ。
それを一方的に見ていくだけのはもったいない。
やはりゲームとして、自分の手で覗いていきたいと思うのだ。


だから、私は同じ言葉を繰り返すだろう。
「ゲームを作りなさい」


あ、でも、ヒロインたちはあざと可愛いですね。とても。性的に。
耀とかおっぱい大きいし


そんな第一話の感想でした。
とりあえず、起承転結の“起”ですし、“承”の第二話を待ちます。
どんな展開になるでしょうね?