清く恋しく美しく

セイレン 第三話「オトコユ」視聴しました。以下、感想文。


お風呂で水着回!耀のベッドシーン!正一のサービスシーン!


はい。サービスシーンはそんな感じかな。


前回は確か起承転結になぞらえて感想を述べた。
今回の話は「転」に当たる話だろう。そう思って視聴した。


話の展開としては、夏合宿が終わり、2学期が始まるというもの。
夏合宿中に良好な関係を築いていた正一と耀だったが、
二人きりの夜に耀の機嫌を損ね、少々気まずい雰囲気のまま2学期を迎える。


なるほど。
それまで良い雰囲気だった二人が突如として一転する。
そういう話なのだろう。


え?これが「転」なの?というのが率直な感想である。


二人の仲が劇的に発展する(過度なスキンシップ?)とか、
耀の触れてはいけない部分(家族とか友人関係など)触れて物語が展開されるとか、
主人公の正一の当初のテーマである「やりたいことを見つける」とか、
物語的に目を引くような、そんな話を期待していた。
確かに耀の逆鱗に触れたのかもしれないが、
今回の話だけでは分からない部分や推測できない部分が多くて、
非常に掴みづらい。(私の読解力のなさを棚に上げて言うが。)


常木耀はごく普通の女の子だ。
表面的には軽くふるまっているが、
家族のことやおそらく友人とのことで思うところがあるのだろう。
それは思春期の少年少女ならばごくごく普通の悩みだろう。
主人公の正一が仲が良かった耀と気まずくなったのと同様の悩みだ。
そこをクローズアップしているのは思春期の少年少女を取り扱った物語らしい。
個人的には嫌いではない。
だが、一つの作品として面白いかというと、首をひねる。
当たり前すぎる悩みのために、物語の波としては小さく感じるのだ。
ああしろ、こうしろ、と苦言を呈さないが、
物語の起伏の無さに物足りなさを感じるのは否めない。


もっと暗くてもいい!もっとヒロインの内面に迫るようなエピソードを!
そんなものはアマガミSSの頃にカットされている。
明るい部分だけを切り取り、突飛な発言やフェティシズムで視聴者の目を引き、
ヒロインのかわいらしさをピックアップした作品。
それがアマガミSSならば、セイレンはその流れに見事に乗っかっている。
何も間違いではない。実に正統的だろう。


キミキスにしろ、アマガミにしろ、
物語の本筋はごく当たり前の高校生生活が描かれている。
誰もが持つ悩み、誰もが苦しむ困難、それを思春期の少年少女が乗り越える。
ただそれだけの作品。
それがゲームという媒介を経ずに、物語をなぞるだけのアニメとなっても、
物語の起伏としてはあまり大したモノはないのかもしれない。
それもごく当たり前のことだろう。


個人的な願いとしては一本筋のアニメ作品ではなく、
恋愛SLGのようにいろいろな方向から女の子と接してみたいと思う。
そうすれば思わぬ一面や、アニメという限られた時間では見えなかった一面を
見ることができるのではないかと思うからだ。
もしかしたら、今後の展開次第ではそのヒロインの別の一面を垣間見たり、
別の時間軸で違う物語が展開されて気づかされる部分もあったりするかもしれないが。
今の段階では何とも言えない。


さて、次回は耀編最終話。どんな展開になっているのか期待する。